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岩本 宏*; 熊田 政弘; 飯 博行; 千葉 昭彦*
土木学会第50回年次学術講演会講演概要集, 0, p.64 - 65, 1995/00
高レベル放射性廃棄物等の地層処分の候補岩の一つである花崗岩のコア試料について比抵抗の測定を行った。岩石の比抵抗について、砂岩や泥質岩では岩石の比抵抗と間隙水の比抵抗との関係式が提案されているが、花崗岩などの結晶質岩ではほとんど報告されていない。今回の測定の結果、間隙水の比抵抗と間隙の表面を伝わる電気伝導に起因する比抵抗との並列回路モデルが適用できた。さらに間隙率の異なる花崗岩試料を用いた測定により、見掛地層比抵抗係数を間隙率と間隙水の比抵抗の2つのパラメータで表す実験式を導いた。この実験式を用いることにより、原位置検層から得られる岩盤の比抵抗と室内試験で求めたコアの間隙率から地層内間隙水の比抵抗を推定可能であることがわかった。
千葉 昭彦; 熊田 政弘
物理探査, 47(3), p.161 - 172, 1994/00
高レベル廃棄物等の地層処分において母岩の候補に挙げられている花崗岩等の結晶質岩の比抵抗と間隙水の比抵抗との関係について実験的な研究を行なった。円柱状の花崗岩試料7個と凝灰岩試料3個、及び濃度20ppmから32500ppmまでの8種類のKCl溶液を用いた。岩石試料の間隙を所定のKCl溶液で満たした後、試料をふた付の容器内に保持して比抵抗測定を行なった。岩石試料の比抵抗は、間隙水の比抵抗とともに変化したが、間隙水が高比抵抗となる領域ではほぼ一定値を示した。これはアーチの式の地層比抵抗係数が変化することを示唆しており、間隙の表面伝導の影響が考えられた。